ボン旧市街の桜並木と住民のジレンマ

sakura bonn

ボン旧市街の桜並木と住民のジレンマ

 日本の桜は世界的にも有名ですが、
ドイツのボンにも素晴らしい桜並木があるのをご存知ですか?
ボンってどこ? という若い方もいらっしゃるかもしれませんね。
ボンはドイツの西に位置していて、
終戦後、1990年のドイツ東西統一まで西ドイツの首都でした。
昔、首都だったとは思えないほどの人口30万人の中堅都市ですが、
旧市街地のヘーア通りはFacebookの
「Places to see before you die(死ぬ前に一度は行きたい場所)」
というページに掲載され、
世界の美しい並木通りのトップ10にランキングされて以来、
この豪華な桜並木を目当てに
世界各国から数万人もの観光客が集まってきます。
また、ここ数年でアジア人観光客が急激に増え、
ローカルニュースでは
「桜本場の国、日本からもたくさん見に来ていますよ!」
と紹介されていましたが、
私が見たところ、そのほとんどは中国人でしたが。。。(ー_ー)

 T&C GmbHによると、
2017年の桜満開時のボン宿泊件数は通常時より5000件多く、
通過するだけの観光バスも2100台に上ったということです。
これだけ人が集まるのなら、
日本なら、“桜祭り”と称して屋台を出したり、
街の活性化に繋げようと躍起になりそうですが、
ボン市はかなり消極的です。
それは、ヘーア通り周辺住民の
大きな反対を受けていることが原因でもあります。
こんな美しい桜に囲まれて、
自分の住んでいる通りが世界的に有名になり、
不動産価格も当然上がり、嬉しい反面、
ありがた迷惑だと思っている住民も多いのです。
実は、昨年、その通りでお祭りが開催されたのですが、
市は住民から、
「商業的なことばかり考えて、ボン市は何も投資しようとしない!」
と抗議を受けました。
広くもない通りに許容範囲を超える人が集まったら、
警備員を配置しなければならない、
トイレももっと設置しなければならない、
それに何と言っても、旧市街の情緒が壊される、
など懸念材料が多く、今年は開催されませんでした。

 しかし、住民の中には自分のお店を持っていて、
それを残念に思っている人もいるはずです。
しかし、今年は歩行者天国にもならず、
日曜日はドイツでは飲食店以外の営業は禁止されているので、
ボン市内のお店は閉まったまま。
ドイツのかたくなな国民性がここでも見られました。
でも、私はお祭りや買い物より美しい桜を楽しみたい派なので、
これでいいと思っています (^^)


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