サマータイムが廃止になる?!

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サマータイムが廃止になる?!

日本ではなじみの薄いサマータイムですが、
10月の最終日曜日の午前3時に、
一時間戻されて、
冬時間に切り替わります。

ドイツのサマータイムの歴史は100年と長く、
しかし、その後、実施、廃止を繰り返し、
現在のサマータイムは1980年から続いています。

日本との時差は、
夏は7時間で冬は8時間ですが、
このサマータイムの廃止が議論されています。

このほど、ヨーロッパ各地で
4,6百万人を対象にアンケートを行ったところ、
80%以上が「サマータイムは必要ではない」
と回答しました。

誰にとっても、
一時間、時間が変わるくらいのことでは、
「時計の針を直すのが面倒くさいな」
程度のことだと思っていましたが、
統計によると、この夏冬の「時差」によって、
男性は5人に一人、
女性の場合は3人に一人の割合で、
慣れるまでの数日間、
体に不調を感じるということです。

さて、論議されている焦点は、
もし、サマータイムが廃止された場合に、
一年を通して、
夏時間になるのか、それとも冬時間になるのか、
ということです。

意見は分かれていて、
「夏時間派」は、
夏は夜遅くまでアクティビティを楽しめる、
を第一の理由に挙げています。

事実、夏は22時を過ぎても明るいままで、
街はいつまでも活気にあふれ、
確かに一日を長く活用できます。

しかし、「冬時間派」は、
冬時間が元来「普通の時間」であって、
「健康的である」と主張しています。

それは、どういうことでしょうか?

夏は遅くまで明るくても、
毎日、外で遊んでばかりもいられないですし、
人間はいつかは体を休めなければならない。
パン屋など早朝からの職業を持っている人たちは、
夜明るいと眠れない、と不眠を訴えています。

それだけではありません。
もし、一年中、夏時間であれば、
スペインのような南国では、
冬は朝9時半まで真っ暗のまま。
朝、暗いままだと、人間は活動を開始しにくく、
特に、子供たちの登校に支障をきたすと唱えています。

さて、
サマータイムの廃止が現実となった場合、
夏冬時間の決定は28のEU各国で決められます。

しかし、例えば、お隣同士の
ドイツとオーストリア、
スペインとギリシャが
別の時間だと国境で問題が出てくるので、
避けなければなりません。

今回のアンケートは、
EU人口5億人中、わずか4,6百万人対象の結果で、
恐らく、その他の多くの人達は、
「サマータイムは悪くはないが、煩わしいので、なくてもいい」
という考えではないでしょうか。

それに、
人間の活動に「時間を操作する」のではなくて、
定められた時間に「人間の活動を順応させる」ことの方が、
自然界の理にかなっているのではないのでしょうか。

これまでに、
バルト3国とフィンランドは廃止を表明していますが、
ドイツ国内では、各党、意見が分裂しています。

決定まで、当分、時間がかかりそうですね。

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